列王記下2章

「どうかあなたの霊の二倍の分け前をくださいますように」(9)

 主は、エリヤがイゼベルの手を逃れて逃げていたときに、彼の後継者としてエリシャを与えられました。そしてエリシャはエリヤと共に生活しながら、エリヤから主に仕える者としての生き方を学んだことと思います。
 しかし、そのエリヤが主のみもとに帰る日がやってきました。エリヤはギルガルからベテルへ、エリコへ、ヨルダン川へと、主に導かれて進んでいきましたが、エリシャはエリヤから離れることはありませんでした。
 そしてエリヤはエリシャに自分が主のもとに行こうとしていることを告げ、エリシャに何を求めるのかと問いかけます。エリシャは「あなたの霊の二倍の分を」と求めます。当時、親の遺産の分割において、長男は他の息子たちの二倍の財産を受け継ぎました。ですから、この二倍の分というのは、エリヤの霊を受け継ぐ、後継者、一番弟子として主に仕えていくことを、そのために必要な霊の賜物を求めたとも言えます。そして、まさにエリシャが求めたものを、主は彼に与えてくださったのでした。