ヤロブアムは、金の子牛を二つ造り、一つをベテルに、もう一つをダンに置きました。そして彼は自分で祭司を任命し、また自らもその偶像の前に香をたきました。彼は偶像の神々を礼拝し、自ら政治的権力も宗教的実権も握ろうとしたのです。それは周辺のどこの国でもなされているやり方だったと思います。しかし、主はヤロブアムを退ける決断をされます。
主は南ユダ王国からベテルに預言者を遣わし、ヤロブアムに裁きと、やがてダビデの子孫としてヨシヤという王が生まれ、ベテルの祭壇を使えないようにすると告げられます。この預言者は主の言葉に従わなかったために、帰り道で死んでしまいます。この後、王朝が変わっても、ベテルとダンに置かれた金の子牛とそのための祭壇は、北イスラエル王国では用いられていきます。ただ、三百年後、主がこの預言者によって告げられた言葉は、本当に成就することになります（列王記下二三16～18）。