ダビデは自分の罪を隠したつもりだったでしょう。しかし主は全部をご存じでした。またダビデ自身も自分がしたことを知っていました。ダビデはある意味、神との間にあった平安を失ってしまったことでしょう。
ダビデのところに預言者ナタンが遣わされます。ナタンは一人のひどい男が隣の貧しい男の羊を奪って殺してしまった話をします。ダビデは「そのようなことをした男は必ず死ななければならない」と義憤に駆られて叫びます。人のことは分かっても、自分のことはよく分からないものです。ナタンが「それはあなたです」と言ったとき、ダビデはすべてのことを悟ったのでした。ダビデは逆ギレすることもできたでしょうし、しらばくれることもできたことでしょう。しかし、ダビデは「私は主に罪を犯しました」と自分の罪を告白したのでした。王であるダビデの罪が赤裸々に記録され、語り継がれていることは驚くべきことです。そして、主もダビデを罪を取り除いてくださったのでした。