サムエル記下11章

喪が明けると、ダビデは人をやって彼女を王宮に引き取り、自分の妻にした。彼女はやがて男の子を産んだが、ダビデのしたことは主の目に悪とされた。(27)

 ダビデは向かうところ敵なしで、周辺諸国を打ち破り、支配領域を広げていきます。しかし、そんな順風満帆なダビデの心に、ある意味での隙が生じてしまったのかもしれません。ダビデは戦いを将軍ヨアブに託して、自分は王宮に止まって昼寝をしています。夕方頃起きて、屋上で涼んでいると、一人の美しい女性が水浴びをしているのが見えました。それはダビデの忠実な部下ウリヤの妻バト・シェバでした。
 ダビデはその女性が夫のある身であることを知りながら、彼女を召し出し、彼女と床を共にします。そして、彼女が子を宿したことが分かると、そのことを何とかもみ消そうとし、夫ウリヤを戦いの最前線で戦死させてしまうのでした。そしてダビデはバト・シェバを自分の妻としました。ダビデは隠し通せたと思ったかもしれません。また周辺諸国の王でしたら普通にしていることだったのかもしれません。しかし、これはダビデの大きな罪でした。