ダビデがエン・ゲディの要害に身を隠していた時、サウルはダビデがエン・ゲディにいるということを聞いて、三千人の精鋭を引き連れて、ダビデに追い迫ってきました。そしてサウル王がたまたま一つの洞穴に入って用を足そうとしたことがありました。しかし、その洞穴の奥にはダビデとその部下たちがいたのでした。ダビデの部下たちは、主がサウルの命をダビデの手に渡されたのだと、色めき立ったのですが、ダビデは彼らをいさめます。サウルは主が油を注いで立てられた王だったからです。ダビデはサウルの上着のすそをこっそり切り取っただけでした。
サウルが洞穴から出たとき、後ろからダビデは「王様」と声をかけ、自分がサウルを殺せる状況にあったのにそれをしなかったことを明かし、自分がサウルに対して悪意を持っていないことを示します。サウルは神がダビデを王としようと定めておられることを認めたのでした。