サウルと共にいたイスラエルの民は六百人。ペリシテ人の軍隊は数えられないほど多くいます。戦線は膠着し、動きがありません。イスラエルの方から攻めかかるのはあまりにも無謀です。もう戦う前に白旗を上げなくてはいけないのではないかという状況です。
しかし、ここでヨナタンが動きます。彼は武器を持つ従者と共にペリシテの本隊に下って行こうとします。ヨナタンは信仰を持っていました。主が自分たちに味方をして救ってくださる。そして、神が共にいて救ってくださるとしたら、人数が多いとか少ないとかはまったく問題にはならない・・・そう信じていたのです。
ヨナタンがペリシテの陣営に攻め入って、二十人を打ち殺したとき、ペリシテの中に動揺が走り、そこに突き進んだイスラエルの軍隊によって、サウルは大勝利を得たのでした。ただサウルの発した無駄な命令はイスラエルに大きな痛みを与えることになりました。