ペリシテ人の地からイスラエルに帰ってきた神の箱は二十年間、キルヤト・エアリムのアビナダブの家に置かれていました。ある意味、そこに放置されていたと言ってもよいでしょう。けれどもそれだけの年月がたつ中で、イスラエルの人々は再び主を慕い求めるようになりました。サムエルは集まって来たイスラエルの民に対して、偶像の神々を捨てて、もっぱら主にのみ仕えるようにと迫ります。イスラエルの民はサムエルの言うように偶像を離れ、ミツパに集まって断食し、まず主の御前に悔い改めの時を持ったのでした。
さてイスラエルの民がミツパに集まっているということを聞いたペリシテ人たちは、またイスラエルに攻め込んできました。イスラエルの民に求められて、サムエルは主にいけにえをささげ、その御前に祈って助けを叫び求めました。そして、主はイスラエルに大勝利を与えてくださいました。主がここで、また今に至るまで、助けてくださったということで、サムエルはそこに石を置き、「エベン・エゼル(助けの石)」と呼びました。