ベツレヘムに戻ったナオミと嫁のルツでしたが、女性二人で生きていくというのは実際には想像以上に厳しいものだったはずです。ルツは落ち穂拾いに出かけます。律法においては、鎌を持って刈り取った時に落ちたものは、貧しい人たちのために残しておくべきことが記されています。ルツはその地の貧しい人たちと共に刈り入れのすんだ畑を歩き回って落ちている穂を拾い集めて糧としようとしたのです。彼女はボアズという人の畑に行きました。聖書は「図らずも」と言います。ここにおいてはルツは何も考えずに「たまたま」ボアズの畑に行ったのでしょう。しかし、そこには主の深いご計画と導きがありました。ボアズはルツに声をかけ、神様のもとに身を寄せてきた者の一人としてルツを祝福します。
その日、ルツがボアズの畑に行ったと聞いたナオミは「その人は私たちの近親の者で、私たちの家を絶やさないようにする責任のある一人です」と言います。ボアズはナオミたちをあがなうことのできる近親者だったのです。