モーセはこの地上の生涯を去るにあたって、イスラエルの民を祝福し、十二の部族をそれぞれ呼び出すようにして彼らに恵みの言葉を告げました。そして十二部族への祝福の言葉が終わった時、彼は再び、「エシュルン」とイスラエルの民を呼んで、イスラエル全体を祝福します。エシュルンとはイスラエルの愛称です。エシュルンの神に並ぶ神は他にはいません。このお方は天を駆けるお方でありながら、同時に、私たち一人一人に目を止め、心をとめて下さる方です。主が私たちを下から力強い御腕をもって支えてくださいます。
ですからモーセは言うのです。「あなたはいかに幸いなことか」。イスラエルほどしあわせな民はいません。「幸い」はどんな目に見える富や繁栄を持っているかということによって決まるのではありません。この主がいてくださり、この主に救われて、その愛の中に生かされているから私たちは幸いなのです。