イスラエルの民はついに約束の地に入って行こうとしていました。しかし、その地に住んでいる人たちは大きく強い民であり、町も大きく、高い城壁で囲まれていました。そのような町々をイスラエルが征服して住むようになると、イスラエルの民は自分の力や自分の正しさを過信するようになるかもしれません。けれども、それはその地の先住民たちが悪く、罪を重ねていたからです。決してイスラエルが正しかったわけではありません。イスラエルは「実にかたくなな民」でした。
モーセは特に二つの事案を思い起こさせます。一つは十戒を与えられた民が金の子牛を作ってそれを拝んだ事件、もう一つは約束の地を見てきた斥候たちがイスラエルの民を惑わし、その地に入ることができなくなってしまった事件です。いずれの場合にもモーセのとりなしがあって、イスラエルの民は全く滅ぼされてしまうことを免れました。とりなしの祈りの大切さを思います。