民数記33章

あなたがたがヨルダン川を渡って、カナンの地に入ったときは、その地のすべての住民をあなたがたの前から追い払い、すべての石像を打ち壊し、すべての鋳物の像を打ち壊し、高き所をことごとく破壊しなければならない。(51~52)

 イスラエルの民はエジプトを出てからの四十年間の旅程を記録に残していました。ある場所には長く滞在し、またある場所での滞在は短かったことでしょう。しかし、それらの旅路のすべての過程の中に主がおられてイスラエルの民を導いてこられました。
 そしてついにイスラエルの民はヨルダン川を渡り、カナンの地に入って行こうとしています。主はモーセに対して、イスラエルの民への警告を伝えられます。カナンの地に入ったら、その地の先住民を追い払い、すべての偶像を破壊するということです。主はイスラエルの民を乱れた生活をしていたカナンの地の人々への裁きとして用いられました。ただ同時に、先住民と同化していったり、その地の神々を拝むようになることに関して大きな懸念を伝えておられたのです。しかし、この後の歴史が明らかにしているのは、神が警告していられた通りのことをイスラエルの民はするようになったということでした。