民数記30章

人が主に誓願を立てるか、もしくはその身に物断ちの誓いをした場合、その言葉を破ってはならない。自分の口から出たことをすべて、そのとおりに行わなければならない。(3)

 ここでは主に誓願を立てた場合のことが記されています。主に誓ったことはその通りに果たさなければなりません。主は語られた言葉に真実なお方です。そして私たちにも真実を求められます。ただ、未婚の娘の場合には父親、結婚した妻の場合には夫が、娘や妻の誓いを認めなければ、その誓いは無効にすることができました。これは夫に課せられた大きな責任を物語るものでもありますが、同時に、女性が軽々しく誓いをしてよいということではありません。
 男性であれ女性であれ、大切なのは口にした言葉を守るということです。軽々しく誓ってはいけません。主イエスは山の上の説教の中で、人々の前で見栄を張って誓い、また都合が悪くなると簡単にそれをなしにするような人々の姿を見ながら「一切誓ってはならない」(マタイ五34)とさえ、おっしゃいました。もちろん、誓わないということが大切なのではなく、できない見栄の誓いを止め、語ったことはその通りにすることを求められたのです。