この章は「規定の病」について語られています。これはヘブル語で「ツァラアト」と呼ぶのですが、「らい病」とは違うものであることがわかっています。この病は体に発症するだけではなく、衣類や家にも発症しました。人の体に出てくるときには腫れや吹き出物という形を取り、皮膚に広がっていきました。それはすぐに、死に直結するというものではなく、治ることもありました。
ただそれ以上に、この病の恐ろしい点は、この病が宗教的な汚れを意味していたという点です。聖書の中には何人か、その罪のゆえに神に打たれてこの病になった人の話が出てきます。宗教的な汚れとされましたので、この病を宣告することも、きよめられた宣言も、祭司の務めとされました。この病を負うと、宿営の中(定住後は町の中)に住むことはできず、また、「汚れている、汚れている」と叫びながら、人々が自分に近づかないようにしなければなりませんでした。しかし、後に主イエスはそんな規定の病の人に近づき、手を伸ばして触れ、きよめてくださったのでした。