この章で取り上げられるのは、穀物の供え物です。具体的には、小麦粉、油を混ぜて作った輪型のパンまたは薄焼きパンなどです。焼いて捧げるものとして献げられるパンには、パン種(イースト)を混ぜてはなりませんでした。パン種は少量でも全体をふくらませることから、聖書の中では罪や汚れを象徴するものとして語られます。
また穀物の供え物には油と塩を加えなければなりませんでした。油は主の選びと聖別を、塩は神との契約を表していました。
穀物の供え物は私たちの奉仕を象徴しているとも言われます。私たちが神と人のためにささげる奉仕にはまぜものが入っていてはいけません。その動機はいつも純粋であるべきです。そしてそこには主の契約に基づく、選びと聖別があるのです。実際には、穀物のささげものは一握りを祭司が祭壇の上で焼き、残りは奉仕する祭司に対する報酬として与えられました、主は、奉仕者たちのことも心にかけてくださっていたのです。