幕屋は荒野を旅するイスラエルの民の真ん中にいつもありました。宿営をする時にも全部族の中心にありましたし、民が道を進むときには、神の命じられた手順に従ってたたみ、民の中央を進みました。それはまさに進む時も、とどまる時も、いつも主の御臨在がイスラエルの民の真ん中にある、ということを象徴していました。
そして、この幕屋は神がモーセに山で示された通りに作られました。後にソロモンがエルサレムに荘厳な神殿を建設したときにも、その土台になった形は、神がモーセに命じられた幕屋でした。そして神がモーセに命じられた幕屋は、本体である天にある神の聖所にかたどったものでした。
聖所の奥には幕で隔てられた至聖所があり、その中に神の箱が置かれました。至聖所は旧約の時代には一年に一度大祭司だけが動物の血を携えて、入ることをゆるされていました。新約においては、主イエスがその十字架の血潮によって至聖所に入ってくださったので、誰でも喜びをもって聖なる神に近づくことをゆるされています。