さて、主によってあがなわれたイスラエルの民に律法が与えられ、そして主はイスラエルの民と契約を結ばれました。その後に続く、二五章から三一章には幕屋の建設について書かれています。幕屋とは、主によってあがなわれたイスラエルの民が、主を礼拝するために作った移動式の神殿です。そして、ソロモンが神殿を建てるまで約五百年、神を礼拝するために用いられました。
この幕屋の中心にあったのは、神の箱とか契約の箱と呼ばれる箱で、その中にはモーセが山の上で与えられた十戒の板が収められていました。そして、その箱のふたの二体のケルビムの間に挟まれた場所を「贖いの座」と呼びました。神はそこからモーセに語るとおっしゃいました。神の箱自体は礼拝の対象ではありません。その箱は、神の臨在を表し、またそこから語られる神の語りかけを恐れと喜びをもって聞き、神を礼拝するために作られたのです。