ヤコブは息子たちが帰って来て、「ヨセフが生きている」「ヨセフはエジプトで宰相になっている」「ヨセフがヤコブをエジプトに来るようにと言っている」と口々に語るのを聞いてとても信じられないような思いだったことでしょう。ヨセフは悪い野獣に裂き殺されて死んだと思い、とても大きな嘆きは通りましたが、すでにヨセフは死んだものと思っていたからです。
そして、やがてヨセフが生きていることを受けとめることができても、もう一つ、ヤコブにはエジプトに下ることへの躊躇があったことでしょう。ヤコブの父イサクの時代、神は、イサクに飢饉にあってもエジプトに下らず、神が約束された地にとどまるようにと語っておられたのです。
けれどもこの時、主はヤコブに心配しないで、エジプトに下るようにと語られます。そして、ヤコブはエジプトに下り、息子ヨセフと感動の再会をしたのでした。