創世記6章

その時代の中で、ノアは正しく、かつ全き人であった。神と共に歩んだのがノアであった。(9)

 神の造られた世界に人が増えていく中で、地には「人の悪がはびこり、その心に計ることが常に悪に傾く」のを神はごらんになりました。そして、神は極めてよかった世界が罪に支配されてしまうのを見て、とても心を痛められたのでした。そして神は大きな決断をされます。それは神が造られた美しい世界を水で滅ぼすということです。
 ところがそのような時代の中にあって、神はひとりの正しい人をごらんになりました。暴虐が地に満ちている中で神を信じ、正しく生きるということは決してやさしいことではなかったはずです。けれども、ノアは全き人として、神と共に歩んだのでした。それはノアが何の過ちもない完全無欠の存在だったということではありません。神にすがりつつ、神に従う歩みをしていたということなのです。そして神はそんなノアとその家族を救おうとされました。彼らを救うだけでなく、神の救いのご計画の中で彼らを用いようとされたのです。