創世記4章

主はアベルとその供え物に目を留められたが、カインとその供え物には目を留められなかった。(4~5)

 人とその妻エバとの間に男の子が生まれます。最初の子はカイン、次の子はアベルです。彼らの誕生はアダムとエバに大きな喜びと自信をもたらしたに違いありません。カインは地を耕す農夫となり、アベルは家畜を飼う者となります。二人は神に供え物をします。しかし、神はアベルの供え物は喜ばれましたが、カインの供え物には目を留められませんでした。その理由の詳細は書かれていません。ただカインの供え物には「土地の実り」と書いてあるのに対し、アベルの供え物については「羊の初子、その中でも肥えた羊」と書かれていることを読むと、カインとアベルの神の前に出る姿勢の違いが想像できます。
 しかし、カインは神の前に悔い改めるのではなく、逆ギレし、またアベルに対して逆恨みを抱きます。そして恐ろしいことに、カインは弟アベルを殺してしまったのでした。アダムたちが罪を犯し、死が世界に入ってきて、最初に死んだのが、彼らの子アベルだったことを思うと、罪の結果の重さを思います。