創世記1章

はじめに神は天と地を創造された。(1)

 聖書は「初めに神」という言葉で始まります。聖書においては初めは神ですし、終わりも神です。神が始め、神が完成されます。聖書は神の存在に関する議論などはしません。それは何が確かである以上に、確かなことだからです。聖書の神は創造者です。神は何もないところから、天と地とを創造されました。すべてのものはこのお方によってできました。創造者ということは、世界は神の意志と目的の中に造られたということです。目に見えるものすべては、私たち人間も含めて、神によって造られた被造物です。そして、この創造者と被造物との境界は誰も超えることはできません。
 神は六日で世界を造られました。神は私たちのカレンダーによる六日間で世界を造ることもおできになりますが、ここでの一日一日を24時間ととる必要はありません。神の定められた一定の期間という理解でよいでしょう。そして、神は六日目、その創造の最後に人間を造られました。神のかたちに、神との交わりの中に生きることのできる存在として人間は造られたのです。