Ⅱテサロニケ2:1~12

霊により、あるいは言葉により、あるいはわたしたちから出たという手紙によって、主の日はすでにきたとふれまわる者があっても、すぐさま心を動かされたり、あわてたりしてはいけない。(2) 

 さてパウロはこの短い手紙の中で、早速、テサロニケのキリスト者たちにどうしても伝えたかった本論に入っていきます。実はテサロニケのキリスト者たちのところに、すでに主イエスの再臨は起こってしまったと教える人たちが入り込んでいたのです。昔も今も、キリスト教の異端の教えの中には、再臨は起こってしまったとか、自分は再臨のキリストだとか言う人たちがいます。
 パウロはそのような偽物に惑わされることのないようにと語ります。主イエスの再臨が起こる前には、「不法の者」とか「滅びの子」呼ばれる者が現れて、自分は神だと宣言し、さまざまなしるしや不思議を行って人々を惑わします。そして、不義を行う人たちは、この「不法の者」に惑わされ、彼に従っていきます。彼らは、せっかく救いが提供されているのに、その真理を受け入れないのです。しかし、この「不法の者」がその勢力を伸ばすのは限られた時間だけです。主イエスが来られて、その偽者を取り除かれるからです。