使徒行伝6:1~7

「・・・そこで、兄弟たちよ、あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判のよい人たち七人を捜し出してほしい。その人たちにこの仕事をまかせ、わたしたちは、もっぱら祈と御言のご用に当ることにしよう」。(3~4)

 生まれたばかりの教会内部にまた問題が起こってきました。この当時のエルサレム教会には、ヘブル語を使うユダヤ人とギリシャ語を使うユダヤ人がいました。ヘブル語を使うユダヤ人は、イスラエル生まれで、律法や神殿についても比較的保守的な考え方をしていました。それに対して、ギリシャ語を使うユダヤ人は外国生まれでヘブル語は第二言語でした。彼らは異国での生活も長く、律法や神殿についてもより自由な考え方をしていました。ただここで起こってきた問題は神学的な問題ではなく、食事の割り当てに関する問題でした。けれども最初の教会は、この問題を適当に受け流すのではなく、祈りをもって対処します。御霊と知恵に満ち、知恵に満ちた7人の執事を選んで、食事の配給の問題への対処をゆだねたのです。そのようにして、教会はこの問題を乗り越え、エルサレムにおける弟子の数がまずます増えていったのでした。